バターロール生地、どこまで捏ねますか?
捏ね具合によって、出来上がりのパンが大きく変わるので、どこまで捏ねるのかはとっても重要です。
パン生地ができていく状態ごとに名前がついていますので、講義でお伝えするのですが、実習では、もっと簡単に覚えられるように、何センチの膜ができているかで見極めてもらっています。
ちなみに生地ができる順番は、手ごねでも機械捏ねでも同じです。
パンの種類や、その後の工程によって、どこまで捏ねたらいいのかが違います。
それでは、生地ができていく様子を写真で見てみましょう。
まだグルテンの膜がつながっていない状態
このような状態だと、まだ膜がつながっていません。
もっと頑張って捏ねましょう!
分厚い膜ができた状態
生地を 5㎝ ほど伸ばしても膜がやぶれない状態になれば、バターを加えるタイミングです。
均一な厚みの薄い膜ができた状態
生地を 10㎝ ほどや伸ばしてもぶれない状態。
ここまで捏ねればいい生地です。お疲れさまです!
さらに薄い膜ができた状態
生地を 20㎝ ほど伸ばしてもやぶれない状態。
ここまで捏ねたらキメの細かいソフトなパンになります!
角食パンはここまで捏ねるといいですよ!
弾力がなくなり垂れて伸びる状態
生地が糸状に伸びる状態。
ここまで捏ねると、パンはできますが、食感がパサついてきます。
そして、さらに捏ねると、生地が切れてきます。
ここまですると捏ね過ぎです。手ごねでこの状態になることはほぼありませんが、機械捏ねの時は気を付けてください。
一気にプロに近づく見極め方
レシピには “何分捏ねる” というように、時間で書かれていることが一般的です。しかし、「材料の品質」「状態」「ボウルの大きさ」「仕込み量」などで変わりますし、「生地温度」が変わるとその時間通りには捏ね上がりません。
ですから、時間は目安でしかありません。
実際に生地を伸ばして確認するようにしましょう!
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